ネットを介して今を見る
今日はとってもいい天気
かどうかなんて全然わからない。
これ、朝起きて外見て「今日はとってもいい天気」って思った時1000%後についてくるんですよ。よかったらみんなも試してみてください。
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立春も過ぎて、お昼は暖かくなってきましたね。
最近は日中にエアコンを消すようになってきたり、なんなら気分によっては窓を開けたりすることもあるくらいです。
玄関の前に植わっている梅もよく咲いていて、外に出る時パッと目に入って毎回ごきげんで出かけられます。出かける瞬間ごきげんになれるというのはとてもよいですね。実は1年の中でこの期間だけかもしれないですよ、そんな時期。
思えば鮮やかな花がぶわっと咲く木、割と好きかもしれません。桜は言わずもがな。百日紅とか木蓮とか。見るとテンションが上がります。春はそういう木が多い気がしますね。体感だけど。
うちにある中だと次は木瓜かなぁ。
蝋梅→梅→木瓜。うちの庭の幸せコンボです。
蝋梅と梅と木瓜は、花の咲き方が好きなのももちろんなんですが、もう一つ嬉しいポイントがあります。
それは、庭に鳥がくるということです!!!!!!
蝋梅も木瓜も鳥の大好物なんですよ、どうやら。
蝋梅は、透き通った綺麗な花が長く楽しめるし、名前もおしゃれ。そのうえ鳥も来る。いいところしかないとても好きな花です。
花と小鳥とそれから私。サイコーです。
と言いつつ写真を探したんだけれど全然いいのがありませんでした。
↓柿が生ってたころ
↓これは馬酔木。
木瓜の写真も蝋梅の写真もないんかーい!!
と、思いました。
鳥、小さい上にすぐ逃げるからいい写真が撮れないんですよね…。今年はなんしかわいいの撮れたら嬉しいです。
好きなものが代わるがわる現れる季節、良いですね。
古来から人々が春を待ち遠しく思う気持ちが少しわかった気がします。
なにしろあの清少納言でさえ冬の楽しみについて雪と霜と火鉢しか見いだせていないわけですからね。
そんな1000年以上オワコンであり続けている冬とかいう季節が終わって、花が咲く。とても喜ばしいことです。
しかしスーパーモグーはそれを堪能できないわけですね。かわいそうに。
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とはいえ夜はまだまだ寒くて、日が傾き始めた頃には灯油を売る車が通ります。
「山から小僧が泣いてきた。寒いと言って泣いてきた」という歌を流しているんですが、子供の頃はそれをきいて「山に住んでる人は暖房がなくて大変なんだなぁ~」などとぬるいことを灯油ストーブの前で考えたものです。
今思えばこの「山の小僧」というのは「僻地暮らしで時代に取り残された子ども」という意味ではなくて、「山のお寺に下働きに出ている人」という意味ですよね。それはさぞ寒かったことでしょう…。山の中、それも気密性がゼロの建物です。そんな所で修行してたらそれは泣いちゃいますよ。ちなみに山から泣いて降りてきた彼が灯油を買いに来たのか逃げ出してきたのかは未だ謎のままです。(昔は灯油を買いに来たんだと思ってましたが、お寺に持って帰ったところで灯油ストーブなんかには当たれないのでは…。)
全然関係ないことを「子供の頃」ってつながりだけで突然思い出したんですが、子供の頃のごく短い間、親に「夜になっても寝ないとモモンガが来るよ」って言われて、モモンガが怖いものだと教えられていました。
曰く、
・日が暮れた後真っ暗になると現れる
・天井や壁を這って歩く
・暗いところで飛び回っている
・牙がある
・目がでかい
・かじられると痛い
いや天才か?????
一つも嘘を言わないでモモンガのことをこんなに怖い存在みたいに言えるのヤバいでしょ。
(ていうかほぼモモンガの説明そのものなんですよね。すごくないですか??)
これ聞いた時ほんとにシャドウ・グールみたいの想像してましたからね。布団かぶって目つぶるしかないですよ、それは。
(※シャドウ・グールとは遊戯王カードのモンスターです。キモいので検索する場合は注意※)
ちなみに後日図鑑で見たことを伝えたら「それはおんなじ名前の別のやつだね」って言われました。そう言われてしまったら図鑑に書いてあったって「怖い方のモモンガが実在しない理由」にはならないわけで、その後もしばらく信じざるをえなかったです。怖かった~~。
こっちは甥っ子と一緒にご飯を食べに行った時に見かけた光景なんですが、大人が食べてる料理を欲しがるたびに毎回大人から「え、これ辛いよ?食べるの?」って言われて毎回食べるのを諦めていました。かわいすぎる。
なにしろ何を欲しがっても辛いと言われるもんだから「大人になると辛いものしか食べないんだ……」とか思っていたかもしれない。かわいすぎる。
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でも今ネットがこうも広まっていると、そういうことってどんどんできなくなって来てるのかも知れないですね。
さすがにネットにふれていない年齢なら状況はおんなじです。親からもたらされる情報がすべてですが、ちょっとネットに触るようになったらいいことも悪いことも(サンタの正体も)すぐバレてしまいます。
わからないことがあったら検索できるし、疑問に思ったことがあったら検索できるし、全世界に向けて質問することだってできる。親が知らないような方法で親が知らないような情報・文化にたどり着ける時代です。
ネット(もっというと携帯だのメールだのブログだの)が私世代に届きだしたのは私が中学か高校生くらいの時だったかなと思うので、今の中高生の親をやってる人のほとんどは『自らが中高生の頃に携帯や(スマホ)がなかった』人たちのはずです。(情報弱者だったので正確にはよくわかりませんが)
そうなると、(常識・経験・判断はさておいて)手に入る情報の量においては若い世代のほうが絶対的に強者なんですよね……。
自分の欲求を嘘や隠し事でなんとかされて育ってきた世代がいま親になって、情報で負けて、嘘や隠し事ができない土俵に立たされているというわけです。
もう少し時間が経って『子どもの頃からスマホがあった』世代が親になってしまえばまたもう少し違った親子関係になるんでしょうが、スマホ普及の転換期であるところの今に立たされている親世代、結構しんどい時代なのではないでしょうか。
とはいえ、もうすぐ親になってもおかしくない年齢であるところのすーぎのは、ネットに囲まれていたって新しいゲームわかんね~~わからないこと多すぎ~~VRわからね~~とか言ってるわけですから、別にどんな世代が親になっても世代間の隔絶というのはなくならないのではとも思ってしまいます。
なにしろ子ども世代との会話で何かしらの文化・技術を「自分の知っているもの」として話題に上げるには、今、今すぐ何かしら15年先まで続くものに手を出して、その上で15年触り続けないといけないわけですから果てしない話です。
え、今乗り遅れてるもの、結構あるよ……????
あ、でも学校は子供の頃からあったからこれだけはわかりますよ。
これはですね、「一度乗り遅れたからもう追いつけないし勉強するのやーめよ」っていって落ちこぼれになるパターンです。現実を見ましょう。現在を見ましょう。そうしないと大人は大人で現実見てないとか皮肉られる羽目になります。
VRかぁ…………。
さっきまで鳥とか花とか清少納言の話してた人にVRとか本当にわかるんですかねぇ……?
目の前の花を愛でると現実を見ないことにつながる時代、なかなかどうして……。