すーぎののリフィル

ちょっと長めに考えて置いておくところ。

メガネコレクター目指すか。

 

自分の中にひとつ確固たる世界を持つというのはどんな気分なんだろう。

周りに小説書きや個人サイト勢やTRPG勢やなりきりの運営者とか個人の世界観がガチガチの人とかいっぱいいるんですけど、自分はなかなかどうしてそういうのがわかんないんですよね~

TRPGに挑戦してもなりきり(?)に挑戦しても結局いつの間にか自分が出てきてやってるんですよね。

TRPG見てるとめっちゃPLの設定を詰めてきたり、リアルINTとPLのINTを分けて考えてPLのINTに合わせてセリフ決めたり、後から「あの時点だと動機がないから行動起こそうにも動けなくてさ~」みたいなことを言ってるんですよね。そういうのを見るたびに「は~”キャラ”や”世界”がしっかり頭の中にあるんだな~~」などと適当に楽しく眺めているのですが、少しでも自分の中に世界がある人なら、もうちょっと違う楽しみとともに見れるんだろうな~~とも思います。

手品のタネを知ってる人が手品を見て「仕掛けはわかるけどこんなにきれいに見せられるなんて…」という視点で見れたり、アニメの作画の素養がある人がキャラの動き一つに感動したりできるような、 そういう性質の一つに、「創作世界を持てる」というものも、大いにあると思います。

 

日本を代表する愛されツイッタラーことヤンデル先生が大学の先輩の話に相槌を打つwebラジオシリーズ、#いんよう! の第5回で”メガネ”というものについて言及しています。

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でもこれを考えると、すーぎのが「創作世界メガネ」をかけていないということは、RPGをやったりアニメを見たりしても自分の中に創作世界を落とし込めないということで、つまり表層をなぞっているだけで没入しきれてないのではないか?と思ってしまうのですよね。

さらにいうと創作世界メガネも作画メガネも原作メガネも脚本メガネ(ストーリー構成メガネ)も青春経験メガネもかけてない状態で「このアニメいいわぁ~~」とか言ってる自分アホじゃない??アニメを楽しむためのメガネ欠落しすぎじゃない???ってなってきますねやめときましょうかこの話。

 

三題噺、たまに考えてはいるんですよ!考えてはいるんです!!でもどこにでもいる二人の会話にしかならないの!!!!!!!!地の文で!!!!!!!膨らませられないの!!!!!!!!!!!!!!!地の文で精神を描写するのもセリフの端にキャラの背景だの世界の裏設定だのをにじませるのも創作世界の常識に沿ってキャラを動かすこともできないの!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!

最近『横浜駅SF』読んだけど理系ネタと地理的ネタとただのユーモアとウィットに富んだユーモアが読みやすいライトな文体にギュッッッッッッッッッッッッッッッッってなっててすごいなーって思いました。なんだよ伊勢神宮が20年ごとに増えるって。なんの記憶をコピーしてんだお前は。20年ごとに建て替えられている伊勢神宮という真新しい建物に数百年来の遷宮の文化が記憶されているとでも言うのか。面白いな。くっそこのやろう。

 

※ちなみに横浜駅SFというのは「横浜駅は増改築を繰り返して一生完成しない」という笑い話を発端に、横浜駅が自己増殖機能を獲得して人間のコントロールを離れて増殖し、数百年かけて本州全体を飲み込み、スイカを脳に埋めてない人を強制的に駅外につまみ出す機能を獲得し、関門海峡津軽海峡を防衛線としてJR福岡とJR北海道が侵攻を食い止めてる(四国は大鳴門橋から突破されて侵食され始めている)みたいな世界の話です。

 

世界観の固め方とかその端々に見えるユーモアもすごいんですけど、人間の描写が、世界観に即した精神描写されているキャラと、横浜駅SF世界の常識に照らして変なことを言ってるキャラと、単なる変なキャラとを書き分けていてすごいなって思いました。一つの頭で可能なのかそんなこと。

うまいのが、この世界と横浜駅SFとの齟齬は小説の一番最初にぶっかまして、横浜駅構内の常識と駅の外の常識との齟齬は、主人公が構内に入って一番最初に出会う人との会話で紹介されるんですよね。かますなら最初にどでかくという蛭魔妖一ばりの哲学を感じます。

でも文体としては全然ドラマチックに描いているわけじゃなくて、「この世界ではどれも当たり前のことなのでなんの趣もなくさらっといきますよ」という体で描かれているわけです。くっそこのやろう。

 

 

そういえば #いんよう!第75回では横浜駅SFを細胞(体)として見た時にその広がり方があまりにも医学的(科学的)な文脈に即していることに感動する回があります。どうやったらこんな全部盛りにできるんだ頭の中どうなってんだマジで。)

 

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それを見てから、もうちょっと変な世界観とかを三題噺に採り入れて書いてみたいな~という欲が出てきてしまったんですが、そもそも文を書く事自体が初心者だからな~~って感じでそれはもうまったくまとまりません。

そういえば昨日チラ見した三題噺のお題の中に「殺人鬼」があってお!これは精神掘り下げる機会か!?!?と思ったけど全然固まらないうちにその日が終わってしまいました。

殺人犯の気持ちがわからない探偵金田一だっけ新一だっけと思って検索したら小五郎だった。あれ…?

 

 

そういえば一人、人生における自分の創作世界の順位が自分の生命維持より上にあるみたいな人が知り合いにいるなぁ……やめときましょうかこの話。

 

 

話が散らかりまくるんですけど中学校の卒業文集で、みんなが将来の夢とか行事の思い出とかを思い思い書いてる中で、何書いたらいいのかマジでわかんなくて、すーぎのが出版した架空の俳句集の中からいくつか抜粋してすーぎのの当時の行動、背景や思いを想像する(書き手はすーぎのではない未来の人)という形式の文章を書いた記憶があります。振り返って見るに、あれが人生で一番設定ちゃんとしてる文章だったんじゃないか……??どうやって思いついたんだ……??

 

 

うーん、なんていうのか、時間をかけて一つの世界観を育てるってことができないんだよな……できないというのは能力とか慣れもそうなんですけど、動機的に……。

自分が生み出した世界観にそこまで愛着を持てることがない、とでもいうのか……。

 

この話周りの創作勢全員に聞いて回りたいな。

あなたにとって、世界を生むということはどういうことなのか。

あるいは、生んだ世界に愛着を持ったり育てたりすることって、どんな気持ちなのかなー。

 

誰かつらっと書いてみてくれんかー

 

「創作」お題箱より。

 

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ロードバイクにはビンディングペダルビンディングシューズ)という部品があります。

靴の裏に金具がついている靴を履いて、対応するクリップが付いたペダルを付けることで、踏んだときにペダルと靴がガションとくっついて、ペダルから足が離れなくなるという機械です。

もちろんロードバイク初挑戦で最初からこれをつかうことはないと思いますが、ある程度慣れたら使ってみるのがいいと思います。高いけど。

 

初心者がビンディングペダルを導入するにあたって、よく言われるメリットは「踏む力だけでなく後ろの足を上に引く力もペダルに伝わるから楽」というものです。

たしかにこれはもっともらしい意見に聞こえます。単純に考えれば半分の力でペダルを回せる!

いやでもね、初心者はそもそも踏む力を有効に使うのもまだまだの段階ですよ。引く力まで効果的に使えるわけじゃないですか。ねえ?そんなの意識するのなんて先も先の話ですよ。

 

というわけで個人的には、初心者が意識すべき一番のメリットは「足が浮かないように無意識に入れている力をフリーにできる」だと思っています。

 

どういうことかというと、普通のペダルで踏んでいるとき、踏んでない足がペダルから離れてしまわないように、踏んでない足も少しだけペダルに押し付けています。

それが前の踏む足+100、後ろの踏んでない足+10くらいで踏んでいるとしたら、合わせて90。前足の力が10ロスしています。

これを前+100後ろ±0にしたときに初めて前足の力がフルにペダルに伝わっていることになります。

これを極限まで±0に近づけていくというのが初心者に必要な段階です。

このとき普通のペダルでは、勢い余って後ろ足がマイナスになればもちろん足が浮いてペダルから外れてしまいます。普通に怖いです。

そこでビンディングペダルを使うと、足が外れてしまう恐怖や煩わしさから開放された状態になります。その状態で後ろ足を±0に近づけていく練習ができることになります。すごい!勢い余って-1とか-5とかになったら踏む力に自動で変わってくれる!お得!

 

この安心感にピントを合わせて「ちょっとしたことで足が外れてしまう恐怖を取払う」というような要素が、『のりりん』では紹介されていましたね。

 

おわかりかと思いますが、これをさらに練習していって、必要に応じて前+80後ろ-20で合わせて100の力で踏むとか、前+90後ろ-30で合わせて120で踏むとかが”引く力を有効に使う”ということです。初心者が最初に実感できる(実感すべき)ものではありません。

 

 

あ、ビンディングシューズを買うときは、歩くときのことなんて考えないで、潔く靴底がガチガチに硬いものを買いましょうね。

ビンディングペダルは、靴に固定されているクリップの一点のみでクランクに力を伝えているので、逆に言えば足からの力をその一点にもってくる必要があります。

そのとき何が問題になるかというと、土踏まずの存在です。くるぶしと足の先との間にあるこの柔らかいものが野放しになっていると、くるぶしとペダルまでの間に力が逃げまくります。

なので、その無駄な力を逃さないために多くのビンディングペダルは靴底がガチガチに固く、歩けたもんじゃありません。コンビニ歩くのも慣れが必要なレベル。

その中に、「歩きやすいよ!初心者におすすめ!」みたいな感じでゴム底のビンディングシューズが売っているのですが、上述の理由から、絶対におすすめしません。

せっかくビンディングペダルを導入するなら、硬いものがおすすめです。