同志よ、共に闘おう
○「サンマを焼く人」→○「人がサンマを焼く。」
○「サンマを焼く匂い」→×「*匂いがサンマを焼く。」←なんでだめなの?
こういうどうでもいいことがおもしろいと思ってしまうタイプなんですよね。
「ずっと前からあなたのことだけ見てました」はいいけど
「ずっと後ろからあなたのことだけ見てました」はヤバい。 とか。
こういう、ちょっと違うだけなのに「いや君ここにあるはずのものじゃなくない??」ってわかる感覚って、実は結構すごいことだと思うんですよ。
というのは、「”ここにあるはずのもの”が予想できていないとできない」からです。
当たり前といえば当たり前なんですが、結構すごいことだと思うんですよ。
「私…彼のこと…」って言われたら「好きなのかな?」って思うじゃないですか。
「これやっといて」って言われたら「は?何をどうしろって?」って思うじゃないですか。
「昨日からしとしと降り続いている雨」って言われたら「雨……が、どうしたの?」って思うじゃないですか。
どんな情報が足りないと感じるか、どんな情報を探そうと思うのか、この場所にこの言葉があるのは自然なことなのか、そういうことを頭の中で無意識に確認しながら読んでいるわけですよね。
「ここにあるはずのものがないけど…聞き逃した?なにか他に理由がある…?」
「あと何の情報を探せば(足せば)内容が伝わるんだろう…?」
みたいな感じのことを常に考えながら読んだり書いたり聞いたり話したりしているわけです。人間ってすごい。
(これは英語でも同じはずなんですけど、これ見てどう思います?↓
*She me. って言われたら「もう一回言って?」って思うじゃないですか。
*I opened. って言われたら「何を?」って思うじゃないですか。
The blonde girl smiling at you って言われたら「あのこ……がどうしたの?」って思うじゃないですか)
……母語ってすごい。
これを外国語でやれと。ほーん。なるほどね?
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幸運なことに、英語は日本語より文の形、枠組みが(ある程度)かっちり決まっています。
つまり、文のどこにどんな情報があるのかがある程度予想しやすいということです。
文の要素をとりあえずドざっくりいうと、
「主語!動詞!その他!」です。
I love you. とかです。
もうちょっと踏み込むと、
「主語らへん!動詞らへん!その他!」です。
[My son] [doesn't like] cats. とかです。
I が [my son] 、love が [does't like]に増えましたが、文の中での役割も順番も変わっていません。セットでパッキングして考えていきます。
この『パッキング』作業がめちゃめちゃ大事で、何しろ要素が主語、動詞、その他しかないんですから、とりあえずこの枠組みににぶち込んでいけばいいんですよ英語なんて。
そうして見ていくと、
*[My ] [doesn't like] cats.
*[My son] [does't me cats .
本来あるべき要素が欠けていたり、変なのがいたりしているのがおわかりいただけるでしょうか。
「パッキングしたいのに必要なのがいなかったり余計なのがいたりしてるんですけど!!あっここをこう解釈すれば過不足ないのか!?」みたいなのを一生やってくゲーム、英語。
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ええ、わかってます。「その他」の部分が厄介なんですよね、結局ね。なんでかっていうとですね。
「主語らへん」は『パッキングすれば結局名詞』で、
「動詞らへん」は『パッキングすれば結局動詞』なのに対して、
「その他」 は『「名詞」or「形容詞」or「前置詞句(文法的に絶対必要なやつ)」or「前置詞句(なくてもいいけど会話の流れ的に必要なやつ)」or「副詞(ガチの付け足し)」……』みたいなことになり始めるからです。帰ってください。
必要なものや順番などの枠組みが割とかっちり決まってるくせに選択肢が多すぎるんですよね、英語。ふざけてますね。帰ってください。
ともーじゃん?
実はこれをぐっっっと楽にする取っておきの方法があるんです。
それは…
『『『 と に か く 単 語 を 覚 え る こ と 』』』
これです!!!!(ばばーん)
…いや本当なんですって。
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単語を覚えるとなにがいいかっていうとですね、文の中の一つの単語を見たとき「おもに名詞なのか動詞なのか形容詞なのか」がわかるようになります。
これがすごいんですよ。(は?)
いや聞いてくださいよ。
今まで英文が謎の塊の集合体だったとしたらですよ、そこから一つの単語を取り出した時それが文の中でどんな役割を持っているのか大体わかるようになるということですよ。
これがとにかく革命的にすごいことです。
だって仮に知ってる動詞が見つかったらその周りが「動詞らへん」でその前が「主語らへん」なのがほぼ確なんですよ。すごくないですか?
もし「動詞らへん」の後に名詞が見つかったら、意味わからん「その他」の枠にパッキングの手がかりが一つ出現するんですよ。すごくないですか?
形容詞が一つ見つかったら、形容詞は名詞を彩るためのものなので、その形容詞に彩られている名詞が文のどこかに必ずあるということが確定するんですよ。すごくないですか?
とにかく単語を知ると手がかりが爆発的に増えるんです。単語を覚えましょう。
おすすめは動詞を覚えることです。
英語の文の要素の中で、一番影響力が強く支配力が大きいのが動詞だからです(諸説あります)。
どれくらい影響力があるかというと、ほぼ無限の組合わせにも思える「その他」の内訳が、動詞を確認しただけで数種類程度に狭まるくらいには強いです。
最初に文の要素を「その他」と乱暴にひっくるめたのはそれが理由で、特定の動詞を設定するまで「動詞の後にはこれが来ます」って言えないんです。
love [ ]
give [ ][ ] またはgive [ ] to [ ]
こういうやつ。
どこにどんな情報が書いてあるはずで、どこで区切ってパッキングすればいいのか、その作業の大元になる枠組みの形を決めているのが動詞です。
動詞を覚えない理由があるでしょうか、いやない。
はい。動詞の価値。
何を覚えられたか、次回(未定)まで増やしといてください。
そしたら何かが見えてくるはずです。
ほな、いただきます。