すーぎののリフィル

ちょっと長めに考えて置いておくところ。

どうも、漢字の人です。

 

えー、もしかしたら知らない人も多いことかと思いますが、すーぎの、実は漢字が好きです。

 

すーぎのにしては珍しく、漢字好きに関しては一番最初のきっかけを覚えています。

これは、家にあった学習まんが?がきっかけです。何年生の頃に呼んだかまでは覚えていなくて、内容ももうほとんど覚えていないのですが、繰り返し繰り返し読んだ覚えがあります。

覚えていることの一つとして、漢字には「さかなへん」とか「さんずい」「きへん」などのように、だいたいの意味(ジャンル)が近くなる部首があります。それについて、見開きで家とか自然が書いてある絵に「杉」とか「板」とか「洗う」とか「湖」とかがばーっと書いてあって、とても直観的に「このパーツがあったらこんな意味かもしれない」という感覚がつきました。これは知らない漢字ばかりの小中学生の頃にはとても重要な感覚だっただろうなぁと思います。

小中学生の頃はめっちゃ本読んでたし、そういうときに知らない漢字をノリで読み進めるのにも役に立ちましたね。

 

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奇跡的に見つかりました!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!

すごくない!?!??!????????

 

a.co

 

kindle版があったのでサンプルをダウンロードして最初を見てみたら目次の時点でハイレベルすぎてドン引きしています。

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 やばくない?(やばい)

 

 

 

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やばい(やばい)

 

 

カンジーって鳴くカンジドリがいるということしか特徴を覚えていなかったのですが、それで検索したら見つかったのでネットってすごいなと思いました。

 

主人公は漢字嫌いの男の子ですね。まったく覚えてなかったですけど。彼と一緒にへぇ~って納得しながら読み進めていけるのでかなり読みやすかったです。まったく覚えてなかったですけど。

 

 

とにかくこの本のおかげで「同じパーツがあったら意味が近いかもしれない」とか「同じパーツがあったら読みが近いかもしれない」とかそういうアタリを付けられるようになって、漢字を受け入れる態勢ができたんだと思います。

 

なにしろ「剣・検・険・験」などの普通だったらただややこしいだけの漢字について、

「僉(この形しかなかった)」は「ケン」と読み、また「集める」という意味があるので、

「刂(かたな)の切っ先を鋭くして剣」、

「規格を揃えた木の札を集めて検」、

「阝(やま)の鋭い頂上は険しい」、

「馬を集めて競うのが験」

というような説明があって、納得とともに区別できたのですよ。感動しましたね。

 

(このレベルの感動は大学で「telephone →symphony →sympathy →telepathy」 というループ(知っている単語を意味のパーツに分解して組み合わせると繋がる)を紹介される時までなかったかもしれません(流石に嘘かも)。

 

たぶん、要素が組み合わさって一つにまとまる構造が好きだったのかもしれないですね。)

 

そんなこんなで漢字に興味を持ち、中二だか中三で漢検2級を取って朝礼で表彰されたのが人生で一番輝いてた時でしたね(これはワンチャン誇張してないまである)。

 

漢字に興味がある人はマジでおすすめします、この本。

進行は子供向けだけど、内容はかなりためになりますよ。

 

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四字熟語は…漢検の勉強でやったんだったかなぁ…なにしろ二級を取って以降は漢検の勉強してないから漢検の内容忘れてしまいましたね……今やったら取れないのかなぁ……。

だって二級は高校までに習う漢字だけど準一級からは日本で登録されてる漢字全部と地名とかの難読漢字も全部対象なんですよ。頭おかしいでしょ。挑戦しようとも思わなかったよ。

 

あ、強いて言えばスーパーとか本屋に置いてある、漢字を使ったパズルの雑誌をよくやってました。

「生一本」とかいう聞いたことも見たこともない熟語はこれで覚えた気がしますね。四字熟語じゃないんかいっていうね。

漢字のパズルは、共通する漢字を組み合わせて色んな熟語を作るという物が多いので、簡単な漢字を使った熟語を何種類も、何度も何度も見ることになります。単純に熟語に詳しくなります。パズルの進行によっては知らない熟語が作れちゃうこともあるので、それが正解なのかどうかを知るために調べたりしてるうちに知ってる熟語が増えていくんですよね。

 

特に四字以上の熟語はキーとして頻繁に使われるのでよく見ますね。

あと逆にちょっと特徴的な漢字が出てきたりすると「この漢字を使う熟語はどんなのがあるかな」というような見方をするようになります。(漫があったら天真爛漫、大正浪漫、少年漫画とか。異があったら異口同音、大同小異、天変地異とか。)

 

でも四字熟語は漢字自体やことわざほど、「勉強した」っていうイメージはないかもですね…

四面楚歌とか、故事成語由来の四字熟語は故事成語の本で知ったものもあるかな…?(つって四面楚歌しか思いつかないけど)

 

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熟語は、成り立ちというか、漢字同士の関係によっていくつか分類できるんですが、四字熟語は特に色んなパターンがあって意識するのが楽しいですね。

 

風林火山みたいにABCD一つずつ並べたもの

一進一退みたいにABAB'で前後で対比したもの

弱肉強食みたいにABA'Cで1,3文字目が対比したもの

疾風迅雷みたいに似た言葉で2ペア作るもの

色即是空みたいに漢文として読み下せるもの

他にも 容姿ガ端麗ダ 才気ガ煥発スル 名誉ヲ挽回スル 四字ノ熟語 気管支+炎とか……

パターンが多すぎて書ききれない(ていうかもう思いつかない)

 

熟語の中の漢字同士の関係は、たぶん学校で習ったりあるいは経験として少なからず無意識にもってるものかと思いますが、知らない熟語に出会ったときには漢字同士の関係を確認してみると頭に入ってきやすい気がしています。

 

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昔は国語が得意で反対に英語がアホほど苦手だったんですが、英語にも前述のループのようにパーツによる意味の類推がきいたり、パーツによる読み方の類推もきいたりすることがわかってからは英語がわりかし好きになりましたね。

やっぱり覚えやすくなります(というより単語と意味を直結させなくても「思い出せるパーツから意味を導きだす」ということができるようになる)。

そうすると知らない単語に対する姿勢も変わるし、綴りも短いパーツの組み合わせでカバーできる範囲が広がります。劇的でしたね。

それをきっかけに頑張って英語を勉強した時期もありましたが今はやはり漢字のほうが好きです。英語は死ね。

 

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今TLで話題になってるんですけど、「コロナ鍋」とかはほんとにアホかと思ってしまいますね。

」は「”か”と読む」くらいの意味しかないのだからむしろ意識して認識すべきは「礻」の方で、そういう見方をしてれば「鍋」が出てくることはないはずです……。

なお「禍」は「わざわい」で変換できます。

『眼福眼禍』にも見られる、福の反対の概念ですね。あの目がもたらす功罪を短く表すよいタイトルです(『蟲師』の話してます)

 

あ、そうだ、訓読みの話しよう。

訓読みは、「日本で言い慣らされていた概念」を漢字にオーバーラップして対応させたものです。

「禍」という知らない漢字を初めて見たときに「わざわい」をオーバーラップさせておけばそれ以降はもう安心です。訓読みサイコー。

 

「からっぽ」「むなしい」「そらで言う」「木のうろ」「うつけ者」

これ全部「空」に対応してるのアツいと思いませんか?思います。訓読みサイコー。

 

漢字一文字といえども、こんなふうに概念の共通部分をゆるっとまとめてギュッとしたものと捉えると、「空」一文字に抱くイメージというか、印象が結構変わります。

「空」と「虚」ってかなり使う範囲(イメージ)が被ってるな……”sky”でイメージされる「空」とだいぶ印象違うが……?みたいなね。

 

逆に同じ訓読みを持つ漢字もたくさんありますね。そういうときは使う漢字によって少しだけ指す対象が違ったりします(足・脚、思う・想う、聞く・訊く・聴く)。

 

他にも急ぐと忙しいの訓読みの響きが近いなとか、近いと親しい(ちかしい)が似てるのではとか(closeには両方の意味がある。楽しい。)、胡乱(うろん)と空(うろ)は関係あるんだろうかとか、答えを知らなくても自分で共通点を見つけられた気になれることも多く、パズルっぽくて楽しいです。

(実際に関係があるのかは知りません。あしからず)

 

言葉の意味の範囲が微妙にずれてダブっているような状態は人によってはただややこしいだけと思うのかもしれませんが、違いがあるということは裏を返せば「区別できる」ということ、もっというと「違いを出せる」ということだと思うので、私は結構好きです。さっきも言ったようなパズル的な楽しみ方もあるし。

 

小説や詩を書く人には表記の選択はとても馴染み深く、また重要なポイントですよね。

推敲の推は押す、敲は叩くという意味です。

 

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ちょっと思いついたので話がずれるんですが、「推」と「押す」、「敲」と「叩く」をそれぞれ対応させるのも「漢字に概念を対応させる」という意味では訓読みですね。

”という意味では”っていうか普通に訓読みとして設定されている読みではあるんですけど、「訓読みを知らなくても”訓読む”ことができる」んだなっていうか……(?)

 

そうそう、訓読みについてはこの本が面白かった気がします。

 

 

具体的な内容はまったく覚えていないのですが、たしか漢文の読み下し文化とかから始まって「英語からカタカナ語を輸入する」とか、え、それも訓読みって言っちゃうの!?!?みたいな範囲まで風呂敷を広げて訓読みを語る狂った本だったと思います。

 

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推敲に話を戻します。

周りには文字書きさんや漢詩愛好家の人もいるみたいなので、その人たちの漢字についての話も聞いてみたいですねぇ(チラ

 

 

あ、すーぎのの表記の選択の話しようかな。といってもこだわりとか基準があるわけじゃないんだけれど。

 

訓読みが同じ漢字の使い分けは区別してるものと全然意識してないものがあって、例えば「あつい(暑 熱 厚 篤 )」は使い分けるけど「はかる(測 計 量  )」は気持ち程度でしか区別していません(図 諮 謀 は使い分ける)。

聴く、憶えるは基本使いません。たぶん「心で聞く」「心で憶える」みたいなかっこわらいな解釈が嫌いだからだと思います。

(でも 『人の気持ちが分かる人』 では血と一緒に流れていったものには全部「心」を入れたりしてます。そういうことはたまにする。)

 

あと「話」を「はなし」と読む時。「話し」は「話す」の連用形であって、「はなし」という名詞のときは「話」と書くのだ、みたいなしょうもないこだわりがあります。

 

若干関係ないんですけど地球と書いて「ほし」とかは馬鹿じゃないのかと思っています。

あと和風のお菓子屋さんが「ぱふぇ」とか「””””花素庭等””””」とか言ってるのを見るとぶん殴りたくなります。(花素庭等に関しては殺意湧くまである。)

言いたいことはわかるんだけどね。(花素庭等はわからないけどね。)

 

こんなもんかな!!!

 みんなの漢字トーク聞きたいな―!!!(チラ

 

 

「漢字の人なのですか? どうしてそんなに四字熟語を知っているんですか?」 お題箱より